陽宅における風水デザインの究極的な目的は、快適で旺気をもたらし、健康的で調和のある環境を作り出すことにあります。
このことから、空間デザインの「見た目の快適さ」が非常に重要になります。
最高の風水デザインは普通に快適と感じさせる印象を与え、風水のテクニックや風水のために置かれた物体を意識的に気付かせないものです。
もし、ある人が家に入るなりその家が風水を活用しているという印象を持ったならば、部屋のデザインの中に普通ではない部分が必ずある筈で、そのようなデザインは風水の究極の目的である快適で調和の取れた環境を作るという目的を打ち消しています。
多くの人たちが以下に挙げるような家の構造を風水的に良くないと心配しますが、これらのものは、心配に値する根拠は全くありません。
- ドアがドアに向いている
- 流し台がガスレンジの反対側にある
- 厚い壁があるにもかかわらず、キッチンやトイレの隣に寝室がある
- キッチンやトイレの下に寝室がある
このようなものは、風水的には根拠は何もなく、迷信の類の一つにすぎません。
日本の場合においては、家相と風水がゴッチャに扱われている面もあるかもしれません。
以上は、家の中のインテリアを中心とした話題でしたが、下記ではその人が住む家に対して風水的な影響を与える外部の要素(家の周り)を列挙します。
■ 尖角さつ ■
他の建物の角が自分の家の窓に向いている
■ 天斬さつ ■
二つの並んでいる建物の間に作られる狭い隙間。
強い流れの突進や風がこの隙間を通っていく。
■ 平台さつ ■
ある家が他の建物の屋根に向いている。
その屋根を上を通じて、強い流れの突進や風がこの隙間を通っていく。
■ 虎頭さつ ■
不規則な構造物または、出っ張った物体を指す。
苛立ちや混乱の印象を生み出す。
■ 鎌刀さつ・反弓水 ■
家に向かって弓のように曲がっている道や川のことを指す。
あたかも水が家から逃げていくような印象を生み出す。
■ 毒箭(どくせん) ■
真っ直ぐに家に向かっている直線状の道。
急激なエネルギーが押し寄せてくるような印。
■ 探頭さつ ■
誰かが家を覗きこんでいるように、少し高いビルが低いビルの後ろに建っている。
窃盗や幽霊が出る形跡を暗示している。
■ 孤峰(こほう) ■
高い建物で、それを風から守る遮蔽物や山に相当するものがない状態。
通常、人の調和の面で欠点があることを示す。
■ 割脚水(かっきゃくすい) ■
全く遮蔽物がなく、オープンスペースに面している建物。
建物のエネルギーが簡単に逃げてしまう。